お知らせ
当社の在宅医療への思いと座談会
2019.04.13
在宅での薬のケアをしなければならないと強く感じた出来事。それは、東日本大震災でした。
他県の薬剤師の方のご協力も得て、避難所で生活されている方々のお薬の管理のお手伝いを
させていただいたのですが、そこで見たのは、私たちが思っているほど薬の管理が出来ていない
という現実でした。健常者の方でも管理が十分に出来ていない現状をみて、在宅患者さんは
これ以上に管理にご苦労をされていることはすぐに推測されました。ここで、在宅での服薬指導の
重要性、適切な薬の管理の重要性を肌で感じ取り、これからはこのような業務を薬剤師が行って
いかなければならないと痛感しました。
その年の8月、ある医療機関から患者さんの在宅での管理を山口調剤薬局大町店で依頼を受けました。
これが当社として初めての在宅患者さんでした。この患者様以降、各店で在宅患者さんの受入れを
していくようになりました。
この思いを全社員で共有して、これからも地域在宅医療に貢献をしてまいります。
過日、当社で行った在宅座談会の様子をアップします。
Q、薬剤師の在宅業務の現状は?課題はありますか?
薬剤師O:患者さんが一人暮らしなのでドクター、ケアマネとのコミュニケーションが
難しいようです。ドクター等への報告書はまずFAXしています。しかしなるべく顔を合わせて
FAXで終わらないようにしています。患者さん自作のお薬カレンダーを使用して、正しく服用
できるようにしています。
薬剤師M:お薬を飲みすぎてしまう患者さんを担当したことがあります。何度か過剰服用の危険性を
指導していました。1週間おきにご家族への訪問とお薬のセットをし、デイサービスなどでの
服用確認をお願いしています。
無菌調剤室は2年で4名の患者さんの調剤で利用しました。2025年に向けてこれからも増えると
思いますので更にPRをしていきます。
末期患者さんの担当が多く、臨時処方が出る場合がありますので休日対応など誰もが対応できるように
することがよいのではないでしょうか。
在宅による看取りが増えていくので、病院との連携と周知強化が必要になっていくと思います。
薬剤師I:患者数は以前よりは減っていますが、麻薬1名、胃ろう3名の患者に対応しています。
処方が出た時点でご家族、ご本人に事前に連絡しています。在宅では計画書作成・確認をしながら、
残薬チェック・体調確認を行っています。
臨時処方はあまり多くありません。出た場合は24時間訪看に処方箋を預けて訪看の方が
持っていくこともあります。
報告書は医師、ケアマネ、訪看になるべく早めに提出しています。担当者会議にはなるべく出席して、
各職種の顔合わせを行っていきたいです。また家族とのコミュニケーションをとるようにしています。
担当者会議にはキーパーソンとなる家族にも参加してもらっています。
Q、今後の抱負をお願いします。
薬剤師O:在宅の患者さんに多く利用してもらえるようにしたいです。自立支援型地域ケア会議等へ
出席して多職種連携の強化を図り、薬剤師ができることをPRしていきたいと思います。
薬剤師M:無菌調剤室のPRを継続的に行っていきます。特に医師に認知してもらうことが必要だと
考えています。他の薬局にも協力をもらいながら、できるだけ多く在宅の患者さんにも対応して
いきたいと思います。
薬剤師I:現状では特定の医療機関の在宅患者さんに対応しています。地域包括ケアセンターからの
依頼を受けた他の医療機関の在宅患者さんも対応していきたいと思います。
Q、HPをご覧になっている皆さんへメッセージありますか?
薬剤師O:大町店には無菌調剤室があり、病院との連携や地域に密着しているのが魅力です。
薬剤師M:在宅患者さんに対応するためのしっかりとしたノウハウがあります。
薬剤師I:将来、在宅医療の需要はもっと増えると思われます。そこに薬剤師も携っていきたいと
考えています。また施設での療養にも限界があるので、それを補うためにも薬剤師による在宅業務が
必要になっていくと思います。